虫歯予防に効果的!小児歯科で行うシーラント処置の流れ!

2023年10月14日(土)

小児歯科

こんにちは。東京都八王子市にある歯医者「相沢歯科」です。

歯医者で治療を受ける子供

虫歯予防にはシーラントが効果的と聞いたことはありませんか。歯科医院でシーラントを勧められた方もいるのではないでしょうか。シーラントをすると、なぜ虫歯予防に効果的なのか疑問に思う方もいるでしょう。

今回は、小児歯科で行われるシーラントの概要と、治療の流れをご紹介します。シーラント治療を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

シーラントとは?

シーラント治療

シーラントとは、虫歯を予防する治療です。生えたばかりの乳歯・永久歯は歯の質が弱く、溝が深いです。溝が深いため汚れが残りやすく、歯ブラシで除去するのは難しいでしょう。

また、6歳臼歯の場合、完全に生えるまでに1年前後かかることが多いです。歯の背が低い状態が長く続くので、歯ブラシが届きにくいでしょう。

シーラントは、プラスチックの樹脂で歯の溝を埋めることで、汚れが残りにくい環境に整えます。溝がなくなるので、ブラッシングもしやすいでしょう。

歯を削る必要はないので、小さなお子さまでも安心して受けられる治療です。フッ素が含まれているシーラントもあるので、歯の再石灰化や歯の質の強化も期待できます。

虫歯予防にシーラントが効果的な理由

シーラント治療

虫歯の原因は、歯の表面に残るプラークです。プラークの中には虫歯菌が生息しています。歯の表面にプラークが長時間付着すると、歯が溶けて虫歯になります。

特に、生えたばかりの乳歯や永久歯は歯の質が弱く軟らかいです。虫歯菌の出す酸の影響を受けやすいので、しっかり予防する必要があるでしょう。

生えたばかりの乳臼歯や臼歯は溝が深く、プラークが残りやすいです。歯ブラシも届きにくいでしょう。シーラントをすると汚れの蓄積を回避できるので、虫歯予防に効果的なのです。

フッ素が配合されているシーラントもあります。フッ素が配合されたシーラントを使用すれば、施術後にフッ素が放出されるため歯質が強化されます。

シーラントのメリット・デメリット

歯のキャラクター

シーラントにはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。治療を受ける際は、メリットとデメリットを理解することが大切です。

シーラントのメリット・デメリットをご紹介します。

シーラントのメリット

シーラントのメリットは、以下のとおりです。

  • 虫歯予防効果がある
  • 歯を削る必要がない

それぞれ解説します。

虫歯予防効果がある

シーラントを行うと、虫歯になるリスクを減らせます。生えたばかりの乳歯や永久歯にある深い溝を埋めることで、汚れが残りにくく歯ブラシの当たりやすい環境に整えられるでしょう。

生えたばかりの歯は質が弱いため、虫歯の進行が速いです。シーラントをして虫歯を予防することが重要です。

歯を削る必要がない

シーラントは、歯を削らずに処置できます。一度削られた歯が、もとの状態に戻ることはありません。

削った歯は、健康な歯と比較して寿命が短くなります。シーラントは歯を削る必要がないため、ご自身の歯の寿命を守りながら虫歯を予防できるのです。

歯を削ることに抵抗がある方でも、安心して受けられるでしょう。

シーラントのデメリット

シーラントのデメリットは、以下のとおりです。

  • 定期検診を受ける必要がある
  • 外れるリスクがある

それぞれ解説します。

定期検診を受ける必要がある

シーラントをすれば必ず虫歯にならないわけではありません。シーラントをしたあとも歯科医院を定期的に受診して、虫歯の有無や磨き残しなどを確認してもらう必要があります。

シーラントをした部分が虫歯になると、ご自身で気づくことは難しいでしょう。大きく穴があく、虫歯部分が大きく広がるなど、重症化する可能性が高いです。

歯科医院を定期的に受診すれば小さな変化も発見してもらえるので、早期に対応できます。

外れるリスクがある

シーラントは、詰め物や被せ物などの治療と比較して、破損することが多いです。時間の経過で劣化することや、食事などで刺激が加わることが破損の原因になります。

シーラントが破損した状態を放置すると、すき間から虫歯になるリスクが高いです。仕上げ磨きの際など、シーラントが外れていないか確認しましょう。シーラントが外れたら、速やかに歯科医院を受診してください。

上の奥歯などは目視しにくく、外れたことに気づきにくいでしょう。歯科医院を定期的に受診して、異常がないか確認してもらうことが重要です。

小児歯科で行うシーラント処置の流れ

歯医者にくる子供

シーラント処置がどのような流れで進むのか、気になる保護者の方も多いでしょう。シーラントの大まかな流れを理解していれば、治療中のお子さまをサポートできるかもしれません。

シーラント処置の流れは、以下のとおりです。

①歯を清掃する

歯の溝に残っている汚れなどを落とします。汚れが十分に落ちていない状態でシーラントをすると、虫歯の原因になることはもちろん、シーラントが外れやすくなるでしょう。

虫歯や再治療を回避するためにも、汚れが残らないように清掃することが大切です。

②歯の表面を処理する

歯にシーラントがしっかりと付着するように、歯の表面を粗くする薬剤を塗布します。処理が終わったら、水で洗い流して乾燥させるでしょう。

③シーラントを流し固める

歯の表面が乾燥したら、シーラントを溝に流し込みます。歯の溝に適量のシーラントを流し込んだら、光を当てて固めます。噛み合わせを確認して、問題なければ治療は完了です。

治療時間は1歯あたり5分前後なので、小さなお子さまでも無理なく受けられるでしょう。

シーラントの費用

電卓と手

シーラントには保険が適用されるため、3割負担で1歯あたり400〜600円ほどで治療を受けられます。

ただし、保険適用には条件があるため注意してください。

シーラントが保険適用となる条件は、以下のとおりです。

  • 6〜12歳までのこども
  • 初期虫歯と診断された乳歯
  • 生えたばかりの永久歯

13歳以上のこどもや健康な歯に処置をする場合は保険適用外になるため、費用が高くなることが多いです。お子さまの歯が保険適用の対象となるのか気になる方は、歯科医師に相談しましょう。

シーラント処置後の注意点

シーラントの注意点

シーラントは歯を削らずに治療するため、外れやすいです。シーラントが外れかけている状態や欠けている状態で放置すると、すき間から汚れが入り込んで虫歯になるかもしれません。問題ないか確認する習慣を身につけましょう。

シーラントに問題が生じた場合は、速やかに歯科医院を受診して再治療してもらってください。歯が生えてからある程度の年数が経っていて、歯の質が強くなっていると診断された場合は、再治療しないこともあります。再治療するかどうかは歯科医師が判断するため、必ず確認してもらいましょう。

また、シーラントをすれば必ず虫歯にならないわけではありません。シーラントをしていない歯や、歯と歯茎の境目などの虫歯のリスクは変わらないため、ブラッシングはしっかりと行いましょう。

「シーラントをしたから歯磨きしなくても大丈夫」と考える方がいるかもしれません。シーラントは虫歯予防に効果的ですが、虫歯にならない治療ではないことを理解しましょう。

プラークが蓄積されないように、日頃からしっかりとブラッシングを行う必要があります。

まとめ

ほっぺを指差す子供

シーラントは、生えたばかりの乳歯・永久歯の歯の溝に樹脂を流し込んで処置する虫歯予防治療です。

生えたばかりの臼歯は歯の溝が深く、歯の質が弱く軟らかいことが特徴です。歯ブラシが届きにくく虫歯になりやすので、汚れが残らないようにしっかりとケアしなくてはいけません。

シーラントは、汚れの残りやすい歯の溝を埋めることで、汚れが残りにくい環境にする治療です。歯ブラシも届きやすくなるので、虫歯予防に効果的でしょう。

ただし、シーラントをすれば虫歯にならないわけではありません。歯科医院を定期的に受診することや、自宅で適切なブラッシングを行うことが重要です。

シーラントに興味のある方は、小児歯科を受診して相談するとよいでしょう。

シーラントを検討されている方は、東京都八王子市にある歯医者「相沢歯科」にお気軽にご相談ください。