こどもの永久歯が内側から生えてくる原因と対処法を解説!

2023年06月11日(日)

小児歯科

こんにちは。東京都八王子市にある歯医者「相沢歯科」です。

歯を見せて笑う子供の口元

「乳歯が抜けていないのに永久歯が内側から生えてきた」「歯のアーチから外れた位置に永久歯が生えている」など、歯並びから外れて生えてきた永久歯を見つけて不安を感じる保護者の方も多いでしょう。このまま様子をみてもよいのか、将来の歯並びに影響はないのか疑問に感じることもあるでしょう。

永久歯が内側から生えてくるケースは、よくある症例のひとつですが、放置すると歯並びや噛み合わせに悪影響をおよぼす可能性もあるため注意が必要です。

今回は、永久歯が内側から生えてくる原因や対処法・注意が必要な症例について解説します。お子さまの歯並びに不安や疑問を感じている方は、ぜひ参考にしてください。

こどもの永久歯が内側から生えてくる原因

顎に手を当てて考える女の子

乳歯から永久歯へ生えかわる際に、歯のアーチから外れて内側から永久歯が生えてくるケースはよくみられます。歯のアーチの内側から永久歯が生えてしまう原因は、顎の成長が未熟なため永久歯が並ぶスペースが不足することです。

生える前の永久歯は、乳歯の根の内側に位置するのが一般的です。生えかわりの際、乳歯の根は永久歯の成長にともなって吸収され、永久歯は吸収された根の部分に沿って萌出します。

しかし、永久歯は、乳歯と比較して歯のサイズが大きいため、並ぶスペースが不足していると歯のアーチから外れ、スペースがある内側に生えるケースがあるのです。永久歯が内側から生える症例は、6歳前後に生えかわる下の前歯でよくみられます。

永久歯が内側から生えてきたときの対処法

自分の歯を磨く小さな女の子

乳歯の内側や歯のアーチから外れて永久歯が生えても、多くの症例では経過観察で問題ありません。乳歯が抜けていないのに永久歯が生えてくると、歯並びに影響はないのか心配に思う保護者の方も多いでしょう。

上述したとおり、乳歯の内側から永久歯が生えることや歯のアーチから外れて永久歯が生えることの原因は、歯が並ぶスペースが不足していることです。万が一、内側に歯が生えても乳歯が抜けたあとに、顎の骨に永久歯が入るスペースができれば舌の力で歯が押し出され、永久歯は正常な位置に並びます。

歯並びは、頬や唇が歯を内側に押す力と、舌が歯を外側に押し出す力のバランスが取れた位置で並ぶのが一般的です。そのため、顎の骨が成長して必要なスペースが確保できれば、頬や唇・舌の力によって歯は本来の位置に並びます。経過観察で歯が移動するのを待つことが多いでしょう。

注意したいケース

青い背景に置かれた!マークの紙

永久歯が内側から生えてきても自然に改善されることが多いため、歯の状態を経過観察する場合が多いです。

しかし、なかには注意したいケースがあります。永久歯が内側から生えてきた際に、注意したいケースは、以下の2つです。

  • 乳歯が抜けない
  • 内側に生えた永久歯が移動しない

それぞれ解説します。

乳歯が抜けない

乳歯は、永久歯が生えるためのスペースの確保と永久歯が正しい位置に生えるためのガイドの役割を担っています。永久歯が生え始めると、乳歯の歯の根は吸収され永久歯は乳歯の根に沿って正しい位置に萌出するのが一般的です。やがて乳歯の根は永久歯の萌出とともに吸収されるので、支えがなくなりグラグラと揺れて乳歯が抜け落ちます。

しかし、永久歯が生えはじめても、乳歯が全く動く気配がない場合は注意が必要です。乳歯が適切な時期に抜けないと、永久歯の生えるスペースを奪ってしまい、永久歯が正しい位置に生えることができません。

乳歯が抜ける様子がなければ、歯科医院を受診して状態を確認してもらいましょう。レントゲン写真を撮影してもらうと、歯の根が吸収されているか確認することが可能です。歯の根が長く乳歯が永久歯の歯並びに影響を与えるリスクがある場合は、抜歯して永久歯の生えるスペースを確保します。

内側に生えた永久歯が動かない

乳歯が抜けたのに、内側に生えた永久歯が動かないケースがあります。乳歯がなかなか抜けないことや永久歯が本来生えるべき位置から大きく外れていることが原因です。

永久歯が本来あるべき場所から外れて生えると、歯並びや噛み合わせに悪影響がでるので早めに対処することが重要です。永久歯が内側に生えて経過観察しても動かない場合は、歯科医院を受診して確認してもらいましょう。

例えば、スペース不足で両隣の乳歯が引っかかり永久歯が動かないケースでは、乳歯の表面を一層削って引っかかりを除去することで、永久歯が適切な位置に移動することがあります。

歯並びに影響することはある?

女性歯科医師に口の中を見てもらう女の子

永久歯が内側から生えてきた場合、歯並びに影響しないか心配する保護者の方も少なくありません。顎の骨が十分に成長していてスペースがある場合、乳歯が抜ければ舌の力で徐々に永久歯は正しい位置に移動します。

しかし、遺伝などの先天的な原因のほかに、軟らかい食べ物の普及による咀嚼回数の減少によって、昨今、顎の骨の成長が不十分なこどもが多い傾向にあります。顎の骨の成長が不十分な場合、土台である顎の骨がきれいなU字型を描いていないことが多く、永久歯が並ぶスペースが確保できません。

結果として、永久歯がきれいに並ばずに歯が重なって生える「叢生」になるリスクが高くなります。顎の成長と永久歯の大きさのバランスが悪いことが原因でうまく歯が並ばない場合は、歯列矯正で歯並びや噛み合わせを整える必要があるでしょう。

永久歯の生えかわりは6歳前後からはじまりますが、顎が成長途中のため永久歯がアーチ上に並ぶことが難しいケースが多いです。歯が動かないからとすぐに矯正治療を開始しなくても、成長とともにアーチ上に並ぶこともあります。

経過をみて歯並びに改善がみられない場合は、矯正治療を検討するとよいでしょう。歯科医師に相談すると、適切な矯正の開始時期などを確認してもらうことが可能です。

まとめ

頬杖をついて笑う日本人の女の子

永久歯が乳歯の内側から生えてきた場合や、歯のアーチの内側から生えてきた場合、問題ないのか不安に感じる保護者の方も多いでしょう。乳歯が揺れて抜け落ちそうな場合や、すでに乳歯が抜けている場合は、そのまま様子をみても問題ありません。

乳歯が抜けると永久歯が舌の力で押し出され、正常な位置まで移動することが多いです。歯がアーチ上に移動しているか、仕上げ磨きの際などに観察しましょう。

しかし、なかには乳歯が全く動かず抜ける様子がない場合があります。乳歯が残った状態が長く続くと、永久歯が正しい位置に移動する邪魔をするので、永久歯の並びに影響が出ます。歯科医院を受診して乳歯の状態を確認し、適切に対処しましょう。

生えたばかりの永久歯は歯の質が弱く虫歯になりやすいため、しっかりとケアする必要があります。歯科医院を定期的に受診すると歯並びの確認はもちろん、ブラッシング指導や歯の掃除も行ってもらえます。お子さまのお口の健康を維持するためにも、定期的に歯科医院を受診して歯並びや虫歯の確認をしてもらうとよいでしょう。

お子さまの歯並びや永久歯について受診を検討されている方は、東京都八王子市にある歯医者「相沢歯科」にお気軽にご相談ください。