乳歯が抜けないのに永久歯が生えてきたら?原因と受診のタイミング

2026.07.24

こんにちは。

東京都八王子市にある歯医者「相沢歯科」です。

お子さまの口の中を見たときに、乳歯が残っているのに、その内側や後ろ側から永久歯が生えていることに気づき、「このままで大丈夫なのだろうか」と不安になる保護者の方は少なくありません。

乳歯が揺れている場合は、自然に抜けたあと永久歯が適切な位置へ移動することもあります。一方で、乳歯がほとんど揺れていない場合や、痛み、腫れ、歯並びへの影響がみられる場合には、歯科医院での確認が必要です。

そのまま長期間放置すると、永久歯が本来とは異なる位置に生えたり、歯磨きがしにくくなって汚れがたまったりする可能性があります。この記事では、乳歯が抜けないまま永久歯が生える原因、自宅で確認したいポイント、受診の目安、歯科医院で行う対応についてわかりやすく解説します。

この記事のポイント

  • 永久歯が内側から生えることは珍しくない
  • 乳歯の揺れ方が判断のポイント
  • 無理に乳歯を抜くのは避ける
  • 痛みや腫れがあれば早めに相談する

乳歯が抜けないときの受診目安

お口の状態 考えられる対応 受診の目安
乳歯が大きく揺れている 自然に抜ける可能性がある 痛みがなければ数日から短期間様子を見る
乳歯がほとんど揺れていない 永久歯の位置や乳歯の根を確認する 早めに歯科医院へ相談する
永久歯が大きく内側や外側にずれている 歯並びや生える方向を確認する 放置せず歯科医院を受診する
痛みや歯ぐきの腫れがある 炎症や感染の有無を確認する できるだけ早く受診する
食事や歯磨きに支障がある 乳歯の抜歯を含めて検討する 早めの受診がおすすめ

乳歯が大きく揺れていて、痛みや腫れがなければ、自然に抜けるまで少し様子を見られることがあります。

ただし、乳歯の揺れが少ないまま永久歯が伸びている場合は、永久歯が本来の位置へ移動しにくくなる可能性があります。見た目だけで判断せず、気になる場合は歯科医院で確認してもらいましょう。

乳歯が抜けないのに永久歯が生えるのはなぜ?

乳歯が残っているのに永久歯が生える主な原因は、永久歯が乳歯の真下ではなく、少し内側や外側から生えてくることです。

通常、永久歯が下から近づくと乳歯の根が少しずつ吸収され、乳歯が揺れて自然に抜けます。しかし、永久歯が乳歯の根からずれた位置を通ると、根の吸収が十分に進まず、乳歯が残ることがあります。

特に、下の前歯では乳歯の内側から永久歯が生えてくるケースがよくみられます。乳歯と永久歯が前後に並んだ状態は、一般的に「二重歯列」と呼ばれることがあります。

二重に生えているように見えると驚くかもしれませんが、永久歯が生えてきたからといって、すぐに大きな問題が起きるとは限りません。乳歯の揺れ方や永久歯の位置を確認することが重要です。

乳歯の根が十分に吸収されていない

乳歯が抜ける前には、歯ぐきの中で乳歯の根が徐々に短くなります。これを歯根吸収といいます。

永久歯が乳歯の真下から生えていない場合、乳歯の根が一部残り、なかなか抜けないことがあります。見た目では根の状態がわからないため、必要に応じてレントゲン撮影を行います。

永久歯が生える位置にずれがある

永久歯が生える方向には個人差があります。あごの大きさや歯が並ぶためのスペースが足りないと、永久歯が内側や外側へずれて生えることがあります。

永久歯が並ぶスペースが不足している場合、乳歯が抜けたあとも歯並びの乱れが残ることがあります。そのため、生え替わりだけでなく、あごの成長や歯列全体を継続して確認することが大切です。

乳歯の治療歴や外傷が影響することもある

乳歯に大きな虫歯があった場合や、過去に歯を強くぶつけた場合には、乳歯の根の状態や永久歯の生える方向に影響することがあります。

すべてのケースで異常が起きるわけではありませんが、治療歴や外傷歴がある場合は、受診時に歯科医師へ伝えてください。

乳歯が抜けるまで様子を見てもよいケース

乳歯が大きく揺れ、痛みや腫れがない場合は、自然に抜けるまで短期間様子を見られることがあります。

乳歯が抜けると、舌や唇から受ける力によって、内側に生えた永久歯が少しずつ本来の位置へ移動することがあります。

ただし、どの程度待てるかは、永久歯の位置や生え方、乳歯の揺れ具合によって異なります。長期間そのままにするのではなく、次の点を観察しましょう。

  • 乳歯が日ごとに揺れてきているか
  • 永久歯がさらに生えてきていないか
  • 痛みや歯ぐきの腫れがないか
  • 食事のときに乳歯が当たっていないか
  • 歯磨きが問題なくできているか

揺れている乳歯が気になる場合でも、指や器具で強く引っ張るのは避けてください。無理に抜こうとすると、歯ぐきを傷つけたり、出血や痛みが強くなったりすることがあります。

お子さまが舌で軽く触れる程度であれば問題にならないことが多いですが、強く動かす必要はありません。

乳歯が抜けないときに歯科医院を受診するタイミング

乳歯がほとんど揺れていない場合や、永久歯が大きくずれて生えている場合は、早めに歯科医院へ相談しましょう。

特に、次のような状態がみられる場合は、自然に抜けるのを長く待たずに受診することをおすすめします。

  • 永久歯が半分以上見えているのに乳歯が揺れない
  • 乳歯と永久歯の間に汚れがたまっている
  • 歯ぐきが赤く腫れている
  • 噛むと痛い、食事がしにくい
  • 乳歯が斜めになり、唇や舌に当たっている
  • 永久歯が大きく内側や外側にずれている
  • 左右で生え替わりの時期に大きな差がある

生え替わりには個人差があるため、年齢だけで異常かどうかを判断することはできません。永久歯が生えてきた位置や、乳歯の根の状態などを総合的に確認します。

痛みや腫れがある場合

歯ぐきの痛みや腫れ、出血、膿のようなものがみられる場合は、炎症が起きている可能性があります。

お子さまが強く痛がる場合や、食事が取れない場合は、できるだけ早く歯科医院へご相談ください。

永久歯が見えてから乳歯が長く残っている場合

永久歯が生え始めても、すぐに乳歯が抜けるとは限りません。しかし、永久歯が伸びているにもかかわらず乳歯がほとんど揺れない場合は、自然に抜けにくいことがあります。

永久歯の位置や乳歯の根の状態によっては、乳歯の抜歯を検討します。抜歯が必要かどうかは、ご家庭だけで決めず、歯科医師の診察を受けて判断しましょう。

歯科医院ではどのような検査や治療をする?

【画像】

歯科医院では、乳歯の揺れ方、永久歯の位置、歯並びのスペースを確認し、経過観察または乳歯の抜歯を検討します。

お口の中の診察

まず、乳歯がどの程度揺れているか、永久歯がどの方向から生えているかを確認します。

永久歯が並ぶスペースや、反対側の歯の生え替わりも確認し、歯列全体のバランスをみます。

レントゲンによる確認

必要に応じてレントゲン撮影を行い、乳歯の根がどの程度残っているか、永久歯がどの方向を向いているかを確認します。

永久歯の位置は、口の中から見える部分だけでは判断できないことがあります。レントゲンによって、経過観察が可能か、処置が必要かを検討しやすくなります。

乳歯の抜歯

乳歯がほとんど揺れておらず、永久歯の生える妨げになっている場合には、乳歯を抜くことがあります。

抜歯の必要性は、お子さまの年齢や永久歯の位置、乳歯の根の状態によって異なります。すべての二重歯列で抜歯が必要になるわけではありません。

お子さまが不安を感じている場合は、治療内容をわかりやすく説明し、無理のない範囲で進めます。

歯並びの経過観察

乳歯が抜けたあと、永久歯が自然に適切な位置へ移動するかを定期的に確認します。

あごの大きさに対して歯が並ぶスペースが不足している場合や、永久歯のずれが大きい場合は、小児矯正について相談することもあります。

すぐに矯正治療が必要とは限りません。あごの成長やほかの歯の生え替わりを見ながら、適切な時期を判断します。

乳歯と永久歯が二重に生えているときの注意点

二重歯列になっている間は歯ブラシが届きにくいため、乳歯と永久歯の間を意識して清掃することが大切です。

歯が重なっている部分には食べかすや歯垢が残りやすく、虫歯や歯肉炎の原因になることがあります。

歯ブラシを細かく動かす

乳歯と永久歯が重なっている部分には、歯ブラシの毛先を斜めに当て、細かく動かしましょう。

お子さまだけでは磨き残しやすいため、生え替わりが続く時期は保護者の方による仕上げ磨きが重要です。

無理に乳歯を抜かない

糸を結んで引っ張るなど、ご家庭で乳歯を無理に抜くことは避けてください。

乳歯の根が残っている状態で強く引っ張ると、痛みや出血につながる可能性があります。揺れが少ない場合は、歯科医院で状態を確認しましょう。

定期検診で生え替わりを確認する

子どもの歯は短期間で状態が変化します。定期検診では虫歯の有無だけでなく、乳歯の抜け方、永久歯の生える位置、歯並びや噛み合わせも確認できます。

永久歯が生え始めた時期は、歯の高さがそろわず、磨き残しが起こりやすい時期でもあります。フッ素塗布や歯磨き指導など、予防歯科のケアを受けることも虫歯予防につながります。

乳歯が抜けないまま永久歯が生えたら歯科医院へ相談を

乳歯が抜けていないのに永久歯が内側や横から生えてくることは、特に下の前歯でみられることがあります。

乳歯が大きく揺れていれば自然に抜ける可能性がありますが、揺れが少ない場合や、永久歯のずれが大きい場合、痛みや腫れがある場合には歯科医院での確認が必要です。

乳歯が抜けたあと、永久歯が自然に適切な位置へ移動することもあります。一方で、歯が並ぶスペースが不足している場合には、継続的な経過観察が必要です。

相沢歯科では、乳歯の揺れ方や永久歯の位置、歯並びの状態を確認し、お子さま一人ひとりに合わせた対応を検討します。「受診するほどではないかもしれない」と迷う場合も、お気軽にご相談ください。

定期検診を通して生え替わりを確認することで、虫歯や歯並びの変化を早期に発見しやすくなります。お子さまの永久歯が見えてきたら、ご家庭で判断せず、歯科医院で一度確認してもらいましょう。


セルフチェック

お子さまのお口に当てはまる項目を選び、「診断する」を押してください。

チェック後に診断結果が表示されます。

乳歯が抜けないときのよくある質問

乳歯の内側から永久歯が生えても自然に治りますか?

乳歯が抜けたあと、舌の力などによって永久歯が少しずつ本来の位置へ移動することがあります。ただし、永久歯のずれが大きい場合や、並ぶスペースが不足している場合は移動しにくいため、歯科医院で確認してもらいましょう。

永久歯が生えてから何日くらい様子を見てもよいですか?

様子を見られる期間は、乳歯の揺れ方や永久歯の位置によって異なります。乳歯が大きく揺れていれば短期間で抜けることもありますが、ほとんど揺れていない場合は、日数だけで判断せず早めにご相談ください。

乳歯は自宅で抜いても大丈夫ですか?

乳歯が自然に抜けそうなほど揺れている場合を除き、無理に引っ張ることは避けましょう。根が残っていると痛みや出血につながる可能性があります。揺れが少ない場合は歯科医院で状態を確認します。

乳歯を抜けば永久歯はまっすぐになりますか?

乳歯を抜いたあとに永久歯が自然に移動することはありますが、必ずまっすぐになるとは限りません。永久歯が並ぶスペースや生える方向によって異なるため、定期的な経過観察が必要です。

乳歯の抜歯は痛みがありますか?

抜歯が必要な場合は、乳歯の揺れ方や根の状態に合わせて処置を行います。必要に応じて麻酔を使用し、お子さまの不安や負担に配慮しながら進めます。

永久歯が生えてこない場合も受診したほうがよいですか?

反対側の同じ歯が生えてから長期間たっても永久歯が見えない場合や、乳歯が抜けたまま永久歯が生えてこない場合は、一度ご相談ください。レントゲンで永久歯の有無や位置を確認することがあります。

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